どうも『ぴんすと』です。
今回は、農家で「みかん狩り」のアルバイトをしていたときの話です。
ある会社で、精神的に参ってしまい「コンナワタシニナニガデキル?」っという状態で、その会社を逃げるように辞めました。
そして、退職した翌日から山で「みかん狩り」のアルバイト。
知り合いの知り合いの親がやっている農家さんですが、私は全く知らない初対面の農家さんでした。
とりあえず、次の仕事のあても無いし、その知り合いの方も暇なら手伝ってということで、軽い気持ちでアルバイトにいきました。
目次
アルバイトの詳細
・時給:1,000円
・時間:朝7時~15時(昼休1時間)、日7,000円
・休日:基本無し(雨天休日、その他雇い主の都合により休日になる。大体週1日程度の休み)
・期間:11月~1月頃の収穫終了まで(約2ヵ月半)
・作業服、靴、手袋、その他は自前。(収穫かご、はさみは貸出)
まぁ、こんな感じです。
ちなみに、通勤時間は約10分程度でしたが、基本的に現地集合です。収穫場所は数ヵ所あり少し離れた場所もありました。
開始3日目でヤバい!
超過酷だった。
・当たり前ですが、山なので斜面が多い。
・更に、落ちたらヤバそうな崖もあり。
・高い位置の実は木に登って収穫が当たり前。
・肩から下げている収穫かごがめちゃ重い。
もちろん、全身超筋肉痛!
開始、約一週間さらに追い打ちが…
少し慣れ、筋肉痛の状態でもなんとか働いていた頃、左目の上を虫に刺され、左目が酷く腫れ半分しか開かない状態になりました。視界は悪いし足場は悪いし通常の何倍も疲れヘトヘトに。何に刺されたのかは不明。
11月頃ですが、大自然の中なので暖かい日は蜂もよく飛んでいました。(スズメ蜂も飛んでいました。)
まぁ、虫は多かったです…
「蜂」「蜘蛛」その他正体不明の虫。でも、一番多かった虫は「カメムシ」です。小さい茶色いヤツ、冬眠しているのか果実と葉っぱの間に大量にいました。
そして、さらに追い打ちが…
開始一週間ほどの、ある日の仕事終わりに雇い主から「兄ちゃんの仕事やったら時給分も取れてないわ」っという一言、その夜に仕事を紹介してくれた知り合いから「しんどいならもう辞めとくか?」と電話がありました。
マジか…手を抜いて作業していたわけではないのですが、確かに雇い主は70代前半の「旦那さん」と60代後半の「奥さん」ですが、収穫スピードがめちゃくちゃ早く、私の2倍以上のスピードだったと思います。
遠回しに私は「クビ」っと言われたわけですが、これには理由がありました。
ここが今回の記事で一番大切なところです!!
その日は、比較的平地での作業でした。そのため、私は収穫かご(この地域では「魚籠」(びく)、と言います)を地べたに置いて作業していました。
まさに「その行為が農家的に超NG」だった。
「魚籠」(びく)は、どんな時でも肩に下げ作業しなければいけないみたいです。
なぜかは分かりませんが、作業効率が悪いためなのか、しんどいと思われるのか、昔ながらのなにかがあるのかもしれません。
実際に確認していないので分かりません。分かる方は教えてください。
その後、本気になった
「クビ」を宣告された私ですが「大丈夫です、やります」と言って、ここから本気になりました。
・まず収穫スピードを上げなければなりません。
そのための必須な技が、みかん狩りのベテランさんなら必ず行っている「片手取り」です。
右利きの方なら、左手でみかんの枝を持ち上げ、右手だけで果実を持ち、はさみを使うという高難易度の技です。
もちろん、果実に傷をつけることはNGです。そして、茎のカット位置も非常に大事で、茎を長く残してかごに入れると他の果実を傷付けてしまうためできるだけ茎を残さないようにカットしなければなりません。長く残ってしまった茎は2度切りしなければならないので時間のロスになるため、できるだけ1回で綺麗にカットしなければなりません。
常に最速で収穫できる方法を考え、挑戦、改善を繰り返す、ただ取るだけでなく頭で考え仕事をしていきました。
そして、私は「片手取り」の技を8割程度マスターすることができ、収穫スピードも雇い主とほぼ同等近くまでになりました。
すると、雇い主の変化が…
・週末にボーナスが出た。(商品券、お酒、みかん1箱など)
・昼食にカップ麺支給。たまにおやつも。
・「来年も来てくれ」と言ってくれた。
「来年もきてくれ」が一番嬉しかった、自分が良い評価をされたことが、前職で「コンナワタシニナニガデキル?」状態だった私でも、まだ何かできるとことがあると思えるようになりました。
わずか2ヵ月半という期間でしたが、人生の大先輩の話も沢山聞かせてもらい大変勉強にもなりました。
私の中で、この2ヵ月半は「山での修行」と感じています。
私が思う農家アルバイトの過酷なこと2つ!!
・このアルバイトで一番困ったことが、トイレが無い!
わたくし、食べるとすぐ出る体質なので…非常に困りました。
・そして、もう1点は、12月頃の早朝は非常に寒く、更に果実や葉に「霜」がついていて手袋が濡れます。寒い上に手袋が濡れているので手が究極に冷たくなり非常に辛い。
最後に
もし「みかん農家」にアルバイトにいこうと思っている方は、
・魚籠(びく)は置いて作業しない
・虫は多いが我慢
・寒さに耐える
・服はドロドロになる
・トイレが無い
という過酷な状況かもしれないと思ってください。
一般人が想像しているようなのんびり収穫では、お金はもらえません。お金をもらい仕事としてやる場合は「本気」にならなければなりません。
ただ、この季節の晴れた日の昼頃、山は最高に気持ちいいです。これほど気持ちよく働ける環境はない。
そして、昼飯がめちゃ美味い!
では、今回はこれで終わりにしたいと思います。ありがとうございました。
「農家は大変」
プチ情報、同じ農家さんでも様々な品種の「みかんの木」があり、品種、木の場所によって味が違いました。
美味しいものは、ジュースより美味しいです。